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11.2011

二年生後期選択実習講評&一年生石彫実習Ⅱ

今回は二年生の講評と一年生の実習風景をご紹介いたします。
まず二年生からなのですが、二年生は後期になるとすぐに七週間の選択実習がはじまります。以前制作風景をご紹介しました通り、本実習で選択出来る素材は石・木・金属・ミクストメディアの四種類となっています。
七週間というと長い気もしますが、実際にはあっという間に終わります。二年生の前期までに四つの課題の基礎をこなしており、道具作りなども終えているように思えますが、本実習では専門性が高まるため、新たな道具を作ったり、前回までに使用した道具の作り直しもありますので、制作だけに集中できるとは言えません。
道具とは技術の向上とともに質の向上を求められ、また技術の向上とともに必要な道具の種類が必然的に増えるものです。したがって道具作りを怠れば作品の質も自ずと下がっていくといえます。
しかしながら今回の課題では、二年生は実習時間以上の質をもって講評に向ってくれたと思っています。
以下は講評の風景です。
講評前に伊東教授の説明を聞く二年生達


それぞれが作品解説をした後に教員から講評を受けます。
作品解説では学生が個々にどのような考えや思いで制作していたかを述べるのですが、一人一人が各々の作品に対する真摯な姿勢を持っていたように思えます。
作品や彼らの思いはここでは大きくは紹介しませんが、大学に来られた際は是非作品を一見して頂きたいと思っています。
続いて一年生の石彫実習風景です。
一年生達は石割りが終わった後に六面体の平面を出すために粗彫りをしていましたが、作業が進むとともに道具の整備が必要となっていました。
そこで前川教授の指導と実演の下、鑿の成形と焼き入れを再度行いました。
鑿の成形見本をする前川教授
コヤスケという道具(これは鑿ではなく石の角等を落とす道具)の焼き入れ実演
焼き入れした鑿で線彫という粗彫りをする一年生
コヤスケで石の角を出す
焼き入れとは経験と勘が重要ですので、多く回数をこなす必要があります。また道具によって焼き入れ具合や焼きの入れ方が変わるので心して修得したいものです。
地味な作業が続くようですが石彫の基礎となるものですので気を抜かず集中して作業する必要があります。